昨日紹介した清武英利著『しんがり』
しんがりは後軍と書く。
戦いに敗れて退くとき、軍列の最後尾に踏み留まって戦う兵士のこと。
彼等が戦っている間、逃げた兵士達は再起を期すのだ。

城山三郎の企業小説に『臨3311に乗れ』という作品がある。臨3311は、日本ツーリストが修学旅行専用に設定した、東京を夜7時30分に出る京都行き臨時列車の略。
城山三郎氏は、社史とも言える企業小説を書いている。近畿日本ツーリストの前身である日本ツーリストが、昭和23年にわずか5人で発足した当時からの歴史を、社長として活躍した馬場勇を中心に書いたのがこれ。
馬場氏は、東大経済学部を卒業して、朝鮮銀行に就職した。
終戦の当時は、京城の本店で発券業務の責任者として、しんがりとして整理に当たり、韓国人の若手に業務の引き継ぎを行ってからの帰国。
復興金融公庫に就職口は見つかったものの、遅れて入行したので馴染めずに辞めて、旅行代理業に斬り込んでいく。

昭和20年代に、関西方面への臨時列車を10本仕立て、休日返上で妻も駆り出して添乗。
日本のトーマス・クックを目指した。
資源のない日本では、創意工夫と情熱が資本。

☆冒険だけど、バクチじゃない☆

それがダイジョウブだと言うこと。
今日はかつて黒崎校で教えたKさんと東京ドームへ。