快晴。
都内であっても高層階からは富士山が見えた。
このまま、明日明後日を迎えて欲しい。

センター試験前夜なので、恒例の眠れない夜を過ごす者へのお話を書きたい。

河合隼雄『日本文化のゆくえ』

爺様と死別し、独り暮らしの婆様は、作物を荒らす野猿の存在に頭を悩ましていた。
そこで、猿を捕獲する事にしたのだが、捕らえたのは子ザル。
殺すのは忍びないと、共に暮らすようになり、子ザルは婆様のために様々な手伝いをしてくれるわけ。
こうして数年が過ぎ、婆様は病の床に伏すのね。
数日戸が開かないのを心配した村人達が婆様の家の中を覗くと、婆様が布団の中で息絶えていたの。
その懐で子ザルも一緒に。
安らかな表情で。

子ザルが婆様と共に死んでいる事実は、それが婆様の分身であることを示している。
年老いて自分の心の中の子ども性、動物性を共存しうる人は安らかな死を迎える

婆様が子ザルと過ごした生活の日々は死の受容だというわけ。

☆いかに生きるかはいかに死ぬかと表裏一体☆

いい話やないかぁ。
おやすみ