新型コロナウイルス感染症(COVID-19) に翻弄される日々(^_^;)
感染症といっても対処の仕方が、細菌によるものとウイルスによるものとでは異なる。
細菌は細胞を持つ単細胞生物。
抗菌薬で退治出来る。

これに対して、ウイルスは細菌の50分の1くらいの大きさで、細胞を持たないので他の細胞の中に入って生きる。
昨年の授業で扱った薬剤耐性菌は、抗菌薬(抗生物質)が効かない細菌。

今日の一冊は、

『雪の花』吉村昭著 新潮文庫
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1980年5月8日WHOによって撲滅宣言が出された天然痘。
飛沫感染によってウイルス感染し、世界で初めてワクチンが開発された感染症である。
1786年エドワード・ジェンナーが牛痘の膿から【偶然に】ワクチンを生み出し、予防法が確立された。

『雪の花』の主人公である笠原良策は福井藩の町医。
江戸時代後期に数年毎に大流行して多くの人の命を奪う天然痘の予防法があることを知り、それを福井藩に広めていこうと尽力した。
当時は、子どもから子どもに7日毎に種痘を続けて痘苗を運ぶしかなかったのね。
笠原良策は京都から福井まで、大雪に見舞われた険しい山岳地帯を種痘した幼児達を連れて越えるわけ。
BUTしかし、苦労は更に続く。

☆狂人と蔑まれても、天然痘克服に命を捧げる☆