聖路加国際大学に進学する生徒の多い、新宿セミナー新宿校設置のハイレベル現代文。
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かつて受講していた生徒から「LINE」を貰う。
聖路加国際病院で働いているのだが、希望の診療科に配属されたというもの。

授業では、聖路加国際病院小児科医師の細谷亮太先生とシホちゃんの話を紹介したことがあるよね。

☆また、生まれ変わったら、お父さんの子になってあげるからね☆

シホちゃんの最期の言葉。

今日の一冊は

『聖路加病院で働くということ』早瀬圭一著 岩波書店
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本書では、その細谷亮太先生と訪問看護科に属する訪問看護の先駆者である押川真喜子氏のやりとりが書かれている。

小児がんを患った終末期の子どもの生活の質を上げるためには、訪問看護の力が必要。

神経芽腫という悪性腫瘍を持つ小学6年生の女の子への訪問看護に悩む押川氏に対して、細谷亮太先生が声をかける。

お母さんのそばで一緒に涙を流しただけで、十分、看護師としての役割は果たしている。
僕は泣けなくなったら、医者を辞めようと思っているくらいだよ。

細谷亮太先生の言葉は子どもにも向けられる。

もう頑張れないと訴える子どもに対しては、

頑張れなくなった時には、きっと楽になれるように、神様はちゃんと考えてくれているから、大丈夫だよ

是非、読んでみて欲しい。

病を得てやってくる人を分け隔てなく診る、それが聖路加国際病院設立の精神。