早稲田大学名誉教授である加藤典洋氏が亡くなった。
氏が2012年に発表した『「津波てんでんこ」とラグビー』を紹介したい。
前年の東日本大震災で、脚光を浴びた「津波てんでんこ」という言葉。
津波が来たら、肉親にも構わず各自てんでんばらばらに一人で高台に逃げろ!という意味を持つ。
以前から私は私利私欲を否定しない公共性が大事だということを、様々な場所で言ってきた。
そのため、この言葉を聞いた時、耳に残った
「てんでんこ」とは、肉親の絆を切ることではない。
一人一人が自立して自助の行動に出る。
その事を信頼して各自速やかに避難しよう。
☆絆が信頼で補強されているのである☆
釜石小学校児童の的確な避難行動は、称賛に値するとした上で、釜石繋がりでラグビーにもてんでんこの精神が活きているという。
攻守の切り替えが全員の意志が共有される形で瞬時に起こらなければ負けてしまうスポーツがラグビー。
ご冥福をお祈りしたい。